247

gallery≫novel

Memo-log -clap log-

「なあ!」
「なんだ?」
「このミッション終わって帰ったらさ」
「ああ」
「一日なーんもしないで二人でダラダラしよーな……っと、おりゃあ!」

 人里離れた草原のど真ん中、モンスターの大群に囲まれ
剣を構えたまま、背中越しにそう言われた。
 異存はないから、ただ頷いた。

「あーあ」
「なんだ?」
「ホントに一日なんもしないで終わっちまった」
「ああ」
「明日はさ、一緒に買い物行こうな」

 自宅の日当たりが良いリビングのラグの上、ミッション明けの午後に微睡んでいたらそう言われた。
 それも良いと思ったから、ただ頷いた。

「あ」
「なんだ?」
「もひとつ寄るトコあったの思い出しちまったんだけど」
「ああ」
「来週またつきあってよ」

 買い物に出かけた帰り道、それなりの量の荷物を持って自宅へ向かって歩いていたらそう言われた。
 仕方ないなと苦笑して、ただ頷いた。

 いつの間にか俺の予定は、ザックスとの約束でいつもいっぱいだ。

↑Return to page-top