わりと頑張ってるつもりなんだけど、一向に進まないのは何故なのか(笑)
この週末のうちに公開は無理だと思われますが来週くらいには……?
ということでこないだの続きをまたちょっと貼っておく。
遠くに見えていた大きな建物の影は、近づくとやがてある確信をカインに、そしておそらくはローザにももたらした。
「……結局はまだ異世界、か」
ため息交じりに呟く。もっともここが元の世界の月であっても困った事態であることには変わりはない。生まれ育った故郷の星に帰る手立てがないのだ。ならば異世界のほうが、まだましと言えるかもしれない。
ともあれ、次第に露わになった影は、月の民の館とは異なるものだ。あの水晶の結晶にも似た幻想的な建造物とは違う。
どちらかと言えば、とふと思い浮かんだ考えに、まさかあり得ないと首を振る。
「どちらにせよ、まずはあそこまで行ってみましょう。誰かいると良いのだけれど」
「そうだな」
故郷の――バロンの城に似ているなど、ただの気の迷いだ。
そう一度は否定したはずの妄想染みた推測が、現実のものと知れるまでそう長い時間はかからなかった。
近づくにつれてはっきりとした姿が視界に捉えられるようになった。それはどう見ても、バロン城の雄大な姿にしか見えない。
それでも、まだ証明されたわけではないと微かな期待を捨てずに進むしかなかった。けれど、たどり着いた城の正門には、はっきりと精緻な彫刻が施されている。
バロン王国の紋章だ。
「……カイン、これは……」
「お前なのか、セシル……」
この異世界では、意思の力で望む場所さえも作り出すことが出来る。これまでずっと、そんな場所を旅して来た。
誰かの強い意思が作り出した場所。他の世界のどこかを模した場所も、そしてカインの知る聖なる山とよく似た場所へも行った。
けれどそれは、あくまで誰かの想いに――記憶によって作られた場所で、どこか似た場所、見覚えのある場所、そんな類いのものだった。
しかし今、カインの目の前にあるものは、あまりに高度に模倣されたバロン城だ。
こんなことが出来るのは、ここまでの完璧な再現が出来るのは、バロンに生まれ育ったカインかローザでなければ、他にはセシルしかいない。
だが、何故、こんなところに、こんなものを作る必要があったのだ。
親友の意図が――想いが、カインにはわからない。
「中に……いるわ」
誰が、とはローザは言わなかった。
けれどわからないはずがない。このまま手を伸ばしていいのか、扉を開けて良いのか、とまどうローザの細い指先が震えている。
これを開けるのは、自分の役目だろう。
恐る恐る伸ばしかけた彼女の腕を遮るように、カインは扉に手を掛ける。
その瞬間だった。
「……ッ!?」
一瞬、目の前が眩むほどの光に包まれた。
それと同時に、怒濤の勢いで意識に流れ込んで来たものは、ずっと何処に置いてきたのだろうかと密かに探し続けていた記憶の数々だった。
故郷を離れ、一人きりで過ごした長い年月。
再びの星の危機とその命運を巡る戦い。
そして久方ぶりに帰った故郷での平穏な日常。
すぐ近くにあるようで、でもとても遠くて、何故か触れることの出来なかった記憶の数々。
「……そういう、ことだったのか」
最初に異世界に喚ばれた時、カイン以外の皆は、多くの記憶を失っていた。
殊にセシルは暗黒の力と決別し、聖なる力を得たことさえも忘れていた――光を失っていたのだ。そんなセシルを守るために奔走した自分はすべてを覚えているのだと、当初はそう信じていた。しかし、はっきりと覚えている記憶のその先が――未来があるのではないかと考え始めたのはいつの頃からだったろう。
時折、断片的な記憶や違和感が過ることがあったのだ。セシルを守るためにこの世界に呼ばれたのだと、それがここで戦う理由だと自分をを呼び出した神にさえカインは啖呵を切った。やがてその理由にはローザも含まれるようになって、そして時々心の奥底で、この二人だけではないはずだと、そう燻る想いが芽生え始めた。
ようやくそれが何だったのかがわかった。
セシルとローザの子、セオドア。
カインにとっては血の繋がった実の子というわけではない。だが、息子同然の存在で、セシル達が傍にいることが叶わないことがあれば、二人に代わって守らねばならないと思っていた。
「……いるのか、この世界に」
確信が持てるのが何故なのか、理屈はわからない。だが、ここで膝をついている場合ではない。
「カイン……私、ずっと……」
ローザもまた、隣で地面に座り込んでいた。立ち上がったカインを呆然と見上げている。
「思い出したか」
「どうして、どうして私、こんな大切なことを忘れていたの……?」
呟いた彼女が、はっとしたように立ち上がる。
「あの子がいるわ、この世界に喚ばれている」
「やはり、そうか」
喚んだのはおそらくマーテリアか。人の心の機微などまったくと言って良いほど理解していない女神だが、両親がいることくらいはセオドアに伝わっているだろうか。
「とにかくセシルと合流しなくてはな」
「ええ」
はっきりと頷いたローザの指先はもう震えてはいなかった。
カイロザ美味しいなぁ。
ほんとにあれで元の世界の月に放り出されただったらどうやって帰ったんだろうなwww
でも一瞬その可能性を考えて二人ともちょっと困惑したとは思っている。
幻獣神経由でリディアに連絡、迎えに来てもらうあたりだろうか。
スコリノとかいう宇宙に取り残された前例もあるので、そういう展開も面白いんじゃないかと思ったりしましたw
続き書いてますけれども、セシルとは会えましたよ(笑)
その辺からカイセシになる。
またカイロザに戻るけどな!(予定)
カイセシでカイロザでセシロザなわりといつものうちの3人です。
どちゃくそエモい。
書いてて思ったけど、概ね大人サイドの事情がけっこう説明不足だったとは思うんですよ、ゲームの流れ。
セオドアの話に尺を割いてたので。
それはそれで正しいと思うのでそこに異論はないのですが(セシル側の話をがっつり入れてしまうと軸がブレるし)。
表面通り、台詞通りに取ってしまうとなかなかわかりづらいというか、セシル筆頭に3人が何をしたかったのかがよくわかんねーだろうなぁと。
あの3人の行動についてはプレイヤー側の解釈に委ねられてる感じはしたので、だったらがっつり解釈した話書いてやんよ!という次第です。
楽しい!!!とても!!!!!!
ま、前提としてTAやってないと何もわからんとは思うが(笑)それはいつも通りだと思うのでwww原作やってないと置いてけぼりw
セシルが間違っていたことは確かなんだけどね。
というか、セシルだって間違うことはあるんだよ人間なんだからっていうのをセオドアが理解する話だと思うので。
結論を間違いはしたけど、セシルなりの正義とか信念があったことも確かで、その想い自体はやっぱりセオドアにとってもちゃんと納得の出来るのものではあったので、やっぱり自慢の父さんですって台詞だと思うんだけど(あそこのセオたんほんと可愛い)。
セシルがなんで間違えたのかとか、どうしてカインはその間違えたセシルの決断を受け入れたのかとか(カインが気付いてないわけはないからな)、そのあたりをつらつらと書いていきたいと思っています……なかなか書き終わらなくてw困ってるんだけどwww
頑張ってきまーす。
夏キャンペの無料ガチャをどこに突っ込むか、チケット溜めながら悩み中。
外伝ガチャでないことは確か(EX持ってないの3人くらいしかおらんかったわ外伝w)
ナンバリング前半と後半、どっちも持ってない率は同じくらいであった……でもやっぱ突っ込むなら前半かなぁ。
後半は知らん!という理由で引いてないキャラが多い。
前半は単純にスケジュールの都合で引かなかったキャラが多いからな。ここで拾えたらラッキー的な。
ついでにダメ元でやってみたアシェラ断章のチャレンジがクリア出来てしまったことに驚いている。
アシェラ、リノアはLDまで持ってたが、あと1枠が専用までしかないたまちゃんでクリア出来るとはあまり思っていなかった。サポートも使えないし、BT持ちもいなかったし。
意外といけました。吃驚。
わりと達成感があって満足である。